Group

私たちは7つの専門グループに分かれて、診療・研究を行っています。すべての分野を習得できるように、人材育成を行っています。

免疫・アレルギー

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免疫異常による疾患やアレルギー疾患を幅広く診療しています

免疫・アレルギーグループは、原発性免疫不全症や自己炎症性疾患をはじめとする免疫異常症の患者さんや、食物アレルギーをはじめとするアレルギー疾患の患者さんへの診療を中心に、幅広い分野の診療を担当しています。
免疫分野では、感染症を反復する患者さんや原因不明の発熱を繰り返す患者さんについて、遺伝子検査や研究室レベルの検査を用いて免疫異常症の有無を診断し、その治療を行っています。また、難治性EBウイルス感染症をはじめとするまれな感染症についても診療を行っています。
アレルギー分野では、食物アレルギーを中心に、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などを診療しており、特に最近増加している消化管アレルギーの診断・治療に力を入れています。

先天性免疫異常症や消化管アレルギーの研究に力をいれています

先天性免疫異常症の病態解析や診断方法の開発について研究を行っています。実際に、慢性肉芽腫症をはじめとする免疫異常症の迅速診断や、サイトカインプロファイルを用いた自己炎症性疾患の病態把握などに臨床応用しています。消化管アレルギーについては、便中のバイオマーカーを開発し、診断やフォローアップに有用であることを国内外に報告しています。

アレルギー専門医研修や幅広い疾患の経験を積むことができます

当科には日本アレルギー学会指導医が複数名在籍しており、日本アレルギー学会が定める専門医教育研究施設に認定されています。石川県唯一の小児科の正施設であり、アレルギー診療に興味のある先生、専門医取得を考えている先生が十分な経験を積むことが可能です。また、日本免疫不全・自己炎症学会の理事施設として、北陸をはじめ、全国からの免疫異常症の症例相談、解析依頼があり、ありふれた疾患はもちろんのこと、非常にまれな疾患まで多彩な症例を経験することができます。

所属スタッフ

和田 泰三
金沢大学小児科 主任教授
東馬 智子
金沢大学小児科 助教
松田 裕介
金沢大学小児科 助教

血液・悪性腫瘍

血液・悪性腫瘍 イメージ

小児血液・悪性腫瘍患者さんに集学的治療や造血細胞移植を行っています

当院はNPO法人 日本小児がん研究グループ(Japan Children’s Cancer Group, JCCG) の認定施設であり、様々な施設からご紹介いただいた血液疾患や造血器腫瘍、固形腫瘍の患者さんの診断や治療を行っています。また、移植認定施設として難治性造血器腫瘍や再生不良性貧血、神経芽腫に対して造血細胞移植を行っています。毎週、グループ内で治療方針等に関するカンファレンスを行い、また定期的に関連診療科や多職種でtumor boardを開催し、症例の情報共有をしています。

高リスク群神経芽腫の患者さんにI-131 MIBG内照射療法を行っています

当院では核医学と連携し、初発および第一再発高リスク群神経芽腫の小児患者さんを対象に、日本で唯一、I-131 MIBG内照射療法を医師主導治験として行っています。治療に難渋している患者さんが全国から紹介され、I-131 MIBG内照射療法を組み込んだ集学的治療を積極的に行っています。

造血細胞移植や遺伝子治療に関する基礎研究を行っています

当グループにおける研究の柱は、造血細胞移植と遺伝子治療です。大学院生は基礎研究に必要な技術や知識を、培養細胞や疾患モデル動物、ウイルスベクターを通して培うことができます。また、臨床経験を積み重ねながら博士号を取得することも可能です。基礎研究を通して得られる知識は、疾患の病態や検査結果への理解を深め、臨床を究める上で大いに役立ちます。学位論文はもちろん、診療で遭遇した興味深い症例の論文化も最後までお手伝いします。

当院で研修することで、たくさんの専門医資格を取得可能です

当院は、日本小児血液・がん学会専門医研修施設、日本造血細胞移植学会移植施設に認定されています。多種多様な小児血液・がん疾患を経験でき、小児血液・がん学会専門医、日本血液学会専門医、造血細胞移植認定医を取得可能です。また、日々の臨床で用いられる細胞表面抗原解析や遺伝子解析技術を学ぶこともできます。

所属スタッフ

藤木 俊寛
金沢大学小児科 助教

循環器

循環器 イメージ

子どもの心臓に関する疾患を幅広く診療しています

循環器グループは、先天性心疾患や不整脈、川崎病をはじめとする心臓に関する病気への診療を中心に、幅広い分野の診療を担当しています。先天性心疾患に対しては、小児心臓血管外科と緊密に連携し、カテーテル検査や心臓超音波検査などの情報をもとに、手術適応を見極め、適切な治療方針を決定しています。また先天性心疾患術後遠隔期の年長例や成人例に関しても循環器内科と協力して診療にあたっています。学校心臓検診にも力を入れており金沢市、野々市市、白山市の精密検査を広く担当しています。先天性QT延長症候群などの遺伝性不整脈をはじめとした疾患の診断および管理を行っており、安心して学校生活を送れるよう尽力しています。県内外からご紹介いただく難治性の川崎病に対しては、他グループと協力して冠動脈後遺症の予防を目指して診療しています。

胎児心臓超音波検査、心臓MRI等の検査に力をいれています

私たちは産科医師の協力のもと胎児心臓超音波検査を行っており、出生後の迅速かつ適切な治療方針決定に役立てています。またその際にはご両親に対して丁寧な説明を心がけています。当施設には胎児心臓病学会認証医が在籍しています。また心臓MRIを用いた循環動態の解析を積極的に行い、診療に役立てています。画像検査による病態解析に関する臨床研究も行っています。

小児循環器専門医研修や幅広い疾患の経験を積むことができます

当科には日本小児循環器学会専門医が複数名在籍しており、日本小児循環器学会が定める専門医修練施設に認定されています。小児循環器診療に興味のある先生、専門医取得を考えている先生が十分な経験を積むことが可能です。

所属スタッフ

中村 太地
金沢大学 小児科 特任助教
岩﨑 秀紀
金沢大学 小児科 特任助教
井美 暢子
金沢大学 小児科 特任助教
太田 邦雄
金沢大学 医学教育学 教授

腎臓・膠原病

腎臓・膠原病・消化器 イメージ

腎臓から膠原病まで幅広く診療しています

腎臓病や膠原病の患者さんの診療を中心に、幅広い分野の診療を担当しています。腎臓病分野では、血尿・蛋白尿、ネフローゼ症候群、慢性腎炎などの患者さんについて、病理学的検査や遺伝子検査などを行い、その診断と治療を行っています。また、慢性腎不全や腎移植後の患者さんの診療や、急性血液浄化療法といった専門性の高い医療も行っています。膠原病分野では、原因不明の長引く発熱や全身倦怠感、関節痛・皮疹などが主訴の患者さんについて、画像診断や免疫学的解析を組み合わせて、全身性エリテマトーデスや若年性特発性多発関節炎などの診断を行なっています。
難治性の患者さんに対しては、生物学的製剤を使用することで、原疾患の適切なコントロールと、治療による副作用を最小限にする試みを行なっています。

腎臓病や膠原病の病態解析や診断方法について研究を行っています

腎臓病では、腎生検と同等の診断を行える可能性のある尿中バイオマーカーについて研究しています。膠原病については、末梢血リンパ球亜群解析とサイトカインプロファイルを用いた病態把握について研究を進めています。乳児に発症するパレコウイルス感染症は、その症状がリウマチ性疾患に類似しており、開発した迅速診断法(RT-LAMP法)を用いて検討しています。

腎臓専門医・リウマチ専門医研修や幅広い疾患の経験を積むことができます

複数名の日本腎臓学会専門医、日本リウマチ学会専門医が在籍し、北陸で小児腎臓病・膠原病患者さんの診療を最も多く行なっています。また、小児に対して腎生検や高度血液浄化療法を行うことができる中心的な施設となっています。腎臓やリウマチに興味のある先生、専門医取得を考えている先生が十分な経験を積むことが可能です。

所属スタッフ

横山 忠史
金沢大学小児科 講師

消化器

腎臓・膠原病・消化器 イメージ

腹痛や下痢、血便を主訴とする小児消化器疾患を中心に診療しています

好酸球性消化管疾患や炎症性腸疾患などの消化管疾患の他、急性肝炎や胆管炎、膵炎などの肝胆膵領域の疾患に至るまで、幅広く診療を行っています。また、小児消化管疾患の中には、小児といえども消化管内視鏡検査を診断に要する疾患も多く含まれています。当施設では、日本でも数少ない小児科医が消化管内視鏡検査を行っています。体格なども加味した鎮静薬の調整や内視鏡スコープの選択を行い、また、成人とは異なる臨床像を呈することも多い小児消化器疾患に対して、専門性をもって診断・治療を行っています。その他、原発性免疫不全症や骨髄移植後など、様々な疾患においても消化器病変を呈することがあり、その際には他グループと連携し、診療を行っています。

特に小児の炎症性腸疾患の診療・研究を行っています

昨今増加傾向にある小児の炎症性腸疾患の診療に力をいれて取り組んでいます。2022年12月には、「炎症性腸疾患センター」を「小児・成人炎症性腸疾患センター」へ改称し、消化器内科や小児外科とも協力しながら、包括的な医療の提供を行っています。難治な患者様には、様々な新薬の開発が進んでいる生物学的製剤を用いて、適切なコントロールと生活の質の維持に努めています。また、炎症性腸疾患と類似した病態を呈する、遺伝子異常を背景とした炎症性腸疾患の病態解明にも積極的に取り組んでいます。

小児消化器に特化した診療を学ぶことが可能です

腹痛や下痢といった消化器症状は、小児科外来での主訴の多くを占めます。しかし、本邦においては小児消化器を専門に診療している施設や小児科医が少ないのが現状です。当施設は、十分に小児消化器診療を専門的に学ぶことが可能な施設となっています。また、小児栄養消化器肝臓学会認定医や胃腸科専門医の取得、消化管内視鏡検査の手技習得が可能です。

所属スタッフ

宇佐美 雅章
金沢大学小児科 特任助教

内分泌・代謝

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多彩な小児内分泌疾患・代謝性疾患患者さんの丁寧な診療を心がけています

内分泌グループでは、成長障害や甲状腺疾患をはじめとする全身の内分泌疾患の患者さん、糖尿病や先天代謝異常症といった代謝性疾患の患者さんまで、幅広い分野の診療を担当しています。
当院は高度専門医療を担う大学病院であり、脳腫瘍や血液悪性腫瘍に関連する内分泌機能障害の患者さんの治療も血液・悪性腫瘍グループや脳外科など他科と連携のうえ行っています。
内分泌・代謝性疾患は慢性的に長期的なフォローと診療を要し、診断後も疾患のみならず、お子さんのライフステージに沿った医療と支援を心がけています。

小児糖尿病の臨床研究や患者サポートに力を入れています

小児期発症の糖尿病の診断と治療を積極的に行っています。本学看護学科や地域の内科の先生方と連携協力し、1型糖尿病サマーキャンプの実行にも携わっています。1型糖尿病の治療成績などの解析を行う多施設共同研究に参加しています。MODYなどの単一遺伝子異常による糖尿病の遺伝子解析について当院遺伝診療部や他大学と連携してその確定診断に努めています。

地域で活躍する小児内分泌専門医の育成につとめています

内分泌・代謝疾患は外来診療割合が高く、大学外の地域医療機関においても診療ニーズが高い分野です。全国学会での発表のみならず、グループメンバー間での勉強会や北陸三県の症例検討会などを通じて切磋琢磨し、各々が地域の小児内分泌診療を担い医療連携をはかれるように心がけています。日本内分泌学会が定める内分泌・代謝専門医(小児科)の取得も可能です。

所属スタッフ

岡島 道子
金沢大学小児科 助教

神経・遺伝

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子どもの脳や神経、発達に関わる問題に取り組んでいます

小児神経学の領域は非常に幅広く、治療法の確立していない難しい疾患も多くありますが、私たちは常に患者さんの側に立ち、困難に立ち向かいながら共に歩む医療を目指しています。
当院は小児神経専門医研修施設に認定されており、近隣からありとあらゆる疾患が紹介されてきます。次世代を担う人材の育成にも力を入れており、指導医のもとで多くの若手医師が研鑽を積んでいます。

てんかん症候群、急性脳症、神経筋疾患に力を入れています

難治性てんかんに対し、発作時ビデオ脳波モニタリングによる解析や、背景疾患の診断、一人一人の特性に応じた支持療法など様々な角度から診療を行っています。てんかんと間違われやすい非てんかん性発作性異常運動に対して、迅速・的確に診断するための動画診断システムの開発を行っています。
脳炎・脳症については、血清・髄液のバイオマーカーを用いた病態解析を行い、早期の診断と治療介入に役立てています。
脊髄性筋萎縮症に対しては遺伝子治療薬の投与体制を整え、高度側弯でも投与が可能なエコーガイド下腰椎穿刺の手法を確立して治療を行っています。

遺伝性疾患、周産期脳障害をトータルにケアします

生まれながらに神経疾患を抱えている子どもたちや、周産期脳障害を負った子どもたちに対する診断やトータルケアを行っています。遺伝を取り巻く様々な問題に関しては、遺伝診療部と連携した遺伝カウンセリングの体制を整えています。また既存の手法で診断が難しい稀少疾患についてはIRUD(未診断疾患イニシアチブ)へのエントリーを行っています。

子どもの発達に対して包括的にアプローチします

子どもの発達に関するあらゆる問題に取り組んでいます。半構造化面接の手法や心理検査ツールを用いながら、その先天要因(自閉スペクトラム、背景に隠れた遺伝性疾患など)と後天要因(家庭・学校環境、小児期の重篤な病気治療の影響など)の両面からアプローチし、包括的な診療を行っています。

所属スタッフ

黒田 文人
金沢大学小児科 講師

未熟児・新生児

未熟児・新生児 イメージ

超低出生体重児から外科疾患まで、あらゆる新生児疾患に対応しています

超低出生体重児のみならず、外科手術が必要な新生児消化器疾患、先天性心疾患、水頭症や腫瘍性疾患など、あらゆる新生児疾患に対応しています。各診療グループはもちろん、当院の小児外科、心臓血管外科、脳神経外科、形成外科等と緊密に連携しています。
新生児ヘモクロマトーシスに対して、免疫・アレルギーグループとともに胎内ガンマグロブリン大量静注療法の臨床試験を行っています。

低出生体重児の発達研究に取り組んでいます

周産期医療の向上により極低出生体重児の予後は向上してきましたが、神経発達障害の合併により支援が求められるケースは少なくありません。基盤となる脳生理学的研究が困難な中、私たちのグループでは、大学内外の機関と連携し、行動モニターによる客観的行動分析、認知機能および脳機能測定を行い、脳内基盤の「見える化」に成功しています。早期の客観的な診断や効果的な治療介入に役立つものと期待されています。

胎児診療に積極的に加わっています

産婦人科外来に紹介となった胎児異常の児に対し、産婦人科医とともに診療に関わっています。胎児心エコー認証医、臨床遺伝専門医が在籍しており、多職種と連携し、適切な胎児診断と家族支援を行っています。

日本周産期新生児医学会にて定められた研修施設です

当院周産母子センターは、小児科に周産期専門医(新生児)および指導医、また小児外科に認定外科医が在籍しており、日本周産期新生児医学会の定める指定研修施設となっています。県内の関連病院や県外の専門機関での研修も行いながら、専門医取得に必要な経験を積むことが可能です。

所属スタッフ

三谷 裕介
金沢大学小児科(周産母子センター) 
講師
中村 太地
金沢大学小児科(周産母子センター) 
特任助教 <兼循環器グループ>
岩﨑 秀紀
金沢大学小児科(周産母子センター) 
特任助教 <兼循環器グループ>

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